さくら通り心理相談室

メンバーによるリーダーに対する認知の3つの歪み

前回は、リーダーシップが集団に影響力を与える由来として、5つの原動力についてお話ししました。
前回の記事はコチラ↓

管理職への評価と「暗黙のリーダーシップ理論」

そうしたリーダーシップを発揮するには、フォロワーシップとの相互作用が欠かせません。

つまり、チームのメンバーから受け入れられることで、はじめてリーダーシップは効果を発揮するということでしたね。

しかし、メンバーによるリーダーへの認知は必ずしも一定ではなく、常に正確な訳でもありません。こうしたメンバーによる認知に誤りは、次のように明らかとされています。

① 暗黙のリーダーシップ理論

「業績や評判がよいのはローダーの優れたリーダーシップのおかげだ」と考えがちなのは、私たちが「リーダーが業績を上げる主な原因である」と考えがる傾向性を持っていることに起因すると考えられます。この考え方は「暗黙のリーダーシップ論」と呼ばれています。

リーダーの行動と業績とを実際よりも過度に結びつけ、リーダーの貢献度を直感的に高く評価しやすいことに注意が必要だという理論です。

②リーダー・プロトタイプ

暗黙のリーダーシップ理論を支える心情として、私たちは「リーダーはこうあるべきだ。リーダーとはこういう人物をいう」などと、リーダーの性格や行動特性に対する思い込みや先入観のを「リーダー・プロトタイプ」といいます。

私たちは自分の経験で培ったリーダー・プロトタイプに依拠してリーダーを評価する結果、業績の高いリーダーへの評価は自ずから高くなりがちなのです。

③リーダーシップ幻想論

そもそも私たちは、業績の向上や低迷の原因を経営者のリーダーリップの良し悪しに過剰に結びつけて評価する傾向があります。

実際には景気の上下といった環境的影響などを十分に吟味せず、経営者のリーダーシップの在り方に帰属させてしまう認知の傾向を「リーダーシップ幻想論」と呼ぶのです。

このように、メンバーによるリーダーシップの認知の歪みがリーダーシップと組織の業績とを過剰に結びつけることで、フォロワーシップの発揮具合は大きく揺さぶられてしまうのです。

リーダーが背伸びしたり縮こまったりすることなく、等身大のリーダーシップを安定して発揮し、それをメンバーに対して日常的に発信し続けることを通じて、フォロワーシップとの相互作用を生み出していくことが大切です。

管理職のためのカウンセリング

初回相談(60分 / オンライン /対面)
立場と心の両方に寄り添いながら整理を進めます。
詳しくはコチラから